
改善基準は、正式には『自動車運転者の労働時間等の改善のための基準』といいます。
安全規則第3条において、事業者は運転者の勤務時間および乗務時間を定めるに当たっては「国土交通大臣が告示で定める基準」にしたがって休息、睡眠時間および勤務終了の急送時期が十分に確保されるように、と規定しています。
この基準は、平成13年8月20日付け国土交通省令告示第1356号「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」です。
この改善基準を基に乗務割りを作成するなど、過労防止に十分注意してください。
資料 15年度改定新版 運行管理者実務必携
改善基準においては、労働基準監督署や社会保険労務士でも知らない人がいますので、改善基準についての相談は、改善基準を把握している社会保険労務士などに相談しましょう。
自動車運転手は労働時間において、通常の労基法とは異なります。通常法定労働時間は週40時間制で残業は労使協定を結んで月に45時間となっています。(特別条項を入れても50時間)
しかし、運転手の場合は労働時間ではなく、拘束時間によって制限が設けられており、そのため36協定に書かれる延長することができる時間の1か月に入る数字が会社によって100時間を超えることができます。
以下に、時間外労働及び休日労働に関する協定書に書き入れられる時間の制限について説明していきます。
自動車運転者の時間外労働の限度時間は、他の荷役作業員、自動車整備士、経理事務員等と異なり、厚生労働省告示「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準告示」という)に定められた拘束時間の限度枠内となります。以下では、例として掲げた限度時間の算出方法について説明します。
なお、モデル例として掲げた限度時間数は、改善基準告示に基づいて算出したほぼ限度時間の枠を示しており、実際には過労運転による交通労働災害や自動車運転者の健康障害の発生防止の観点に立ち、各事業者が自社に合った限度時間を設定することが望まれます。
①下記の②に該当しない自動車運転者の場合
| 延長することが |
算出方法 |
|
|---|---|---|
| 1日 |
7時間 |
改善基準告示では、1日の拘束時間の最大は16時間(ただし15時間を超えるのは1週2回以内)です。よって、 |
| 2週 |
52時間 |
改善基準告示では、1日の拘束時間は原則13時間とされています。ただし、上記のとおり1週2回までは最大16時間まで伸ばすことができます。よって、2週の拘束時間の合計は、 |
| 1か月 |
127時間 |
(前提条件として、30日の付きで、月間の労働日数が21日を想定しています) |
| 1年 |
1,170時間 |
(前提条件として、年間労働日数260日を想定しています) |
②1年単位の変形労働時間制により労働する自動車運転者の場合
| 延長することが |
算出方法 |
|
|---|---|---|
| 1日 |
7時間 |
①と同様です。 |
| 2週 |
52時間 |
①と同様です |
| 1か月 |
127時間 |
①と同様です。 |
| 1年 |
1,170時間 |
1年単位の変形労働時間制では、年間の労働日数の上限が280日と定められています(労働基準法則第12条の4)。 |
資料
トラック運送事業のためのわかりやすいモデル就業規則
平成17年3月 全日本トラック協会
厚生労働省労働基準局発行の『改善基準のポイント』はこちら