
就業規則は、労働条件や職場規律を条文化した、いわゆる会社の決まり事です。常時10人以上の労働者を使用している使用者が作成、設置することが義務付けられています。就業規則は、労働基準法の範囲内で作成され、労働基準監督署に届け出ます。届け出た就業規則は、労働者がその内容を確認したいときにいつでも確認できるようにしておかなければなりません。
就業規則は、労働基準監督署に配布資料として『就業規則のモデル』などが設置してあります。運送会社以外では、それらを参考にして作成すれば良いのですが、運送会社、または運転手が主体の会社の場合は、『自動車運転者の労働時間等の改善のための基準』というのもがあり、労働時間の制限について大きく違う点がありますので、ここでは『トラック運送事業のためのモデル就業規則』を用意しましたので、こちらを参考に就業規則を作成すると便利です。
就業規則とは、なんともわかりずらく法律用語がいろいろ出てくるため、モデルがあっても分かりにいことが多々あります。そのため、さまざまなところから就業規則のモデルが配布されていますが、自社に合わせた内容に書き換える部分において非常にわかりづらいのが現状です。
ここでは、『トラック運送事業のためのモデル就業規則』を使って、自社で書きくわえなければならない部分、書き換えなければならない部分を説明していきます。
就業規則が完成しましたら、以下の書類をもって労働基準監督署に届け出しましょう。
就業規則(変更)届に必要事項を記入して、意見書と就業規則を労働基準監督署にハンコをもらうため届け出ます。その場合、2部用意して持ち込みます。1部は労働基準監督署保管用、1部は会社保管用です。会社保管用は、会社で大事に保管し、従業員閲覧用または配布用は、会社保管用からコピーして使用してください。
ここでは、独自に就業規則を作る方向けの作り方について簡単に説明します。
就業規則には、絶対的必要記載事項がありますので、独自に作る場合は絶対的必要記載事項は必ず盛り込んでください。
就業規則の構成は、以下のようになっています。
就業規則は通常、条文形式で作ります。第1章 第何条などという感じです。
絶対的必要記載事項とは、就業規則を作成するにあたって、必ず盛り込まなければならない事項です。以下の項目は、必ず就業規則に入れてください。
相対的必要記載事項とは、労使間で取り決めをした場合にその内容を盛り込まなければならない事項です。以下の項目が、おおむね労使間で取り決められるものです。
労使間での取り決めのない項目に関しては、就業規則に盛り込む必要はありません。
任意的記載事項とは、労働基準法に定められている記載事項以外のものです。以下のようなものを入れると、就業規則がそれらしく見えるようになります。
また、会社として決まり事などを盛り込んでおくと、後々トラブルが発生したときの対処に役立ちます。
労働基準法
(作成及び届出の義務)
第89条 常時10人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。
1.始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
2.賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
3.退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
3の2.退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
4.臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項
5.労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
6.安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
7.職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項
8.災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項
9.表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項
10.前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項
(作成の手順)
第90条 使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。
2 使用者は、前条の規定により届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。